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院長コラム

対話そして待つこと

2021年6月28日

対話そして待つこと

第24号:2021年7月号

 

 習い事や塾などにおいて、とかく親が言ってしまいがちなこと。「そんなに嫌ならやめちゃいなさいよ。授業料がもったいない!」あっさり「じゃあ、やめるよ。」なんて言うお子さんは少なく、大半は「やめないよー。続けるよー。」なかば怒って、時には半泣きになりながら反論してくるでしょう。そこに流れる親子の空気感は、とてもギスギスしたものです。親からみると、やる気がないように見えても、子どもにしてみればひどく眠かったのかもしれません。やっても上手にならなくて、気持ちが落ちていたのかもしれません。

 逆に、お子さんの方から「やめたい。」と言ってきた場合、親御さんはなんて返しますか。「まだ始めたばかりでしょ。もうちょっと、がんばりなさいよ~。」と一蹴してしまうことはないでしょうか。本人の“やめたい”には、本当に嫌という気持ち、それ以外にも続けたいけど難しくてうまくできない。自分には才能がないと落ち込んで、つい口からでてしまった。いずれにしても、「どうして?」と一言聞き返すだけでよいのです。本人がどうしてそう思ったのか、対話するのです。その際に、「お母さん(お父さん)はこう思うけど、○○ちゃんは?」と先手を打って親の意見を誘導するのではなく、あなたは本当にどうしたいとおもっているの?ベースで、本人の話に耳を傾けてあげてください。

一緒に暮らしているからわかっているつもりでも、ゆっくり話を聴いてみるとそんな風に考えていたの?と驚かされることが多々あります。意外に真剣に深く考えていたりします。もし自信をなくしているのならば、それを家族としてどうサポートしてあげられるか。やる気のでないときに、どんな気分転換が有効だろうか。この音楽を聴いたら、この飴をなめたら、このダンスをしたら、その他おまじないでもなんでもいいので、やる気スイッチの入れ方を一緒に考えてあげてください。

 そして最後に、本人の気持ちを引き出せたら待つことです。この“待つ”ということが、本当に難しい。お金をだしていると、つい手も口もだしたくなる衝動にかられるからです(笑)子どもは日々ものすごい勢いで成長しています。成長を生かすも殺すも、親が手も口もださずにじっくり待ってあげられるかどうかで決まります。

対話と待つこと少し意識してみませんか。(夫婦関係もしかり)💑

知恵比べゲーム

2021年6月1日

知恵比べゲーム

第23号:2021年6月号

 準備万端でかけようとしていたら、「自分で!自分で!」が始まり、自分で靴を履いたら今度は「おしっこ~」と。もう帰ろうねといっても、公園の遊具からなかなか離れない。「先に帰っちゃうよ、バイバイね。」そういうと愚図って泣き出し、事態はますます悪化する。子育て=日々のイライラとの葛藤といっても過言ではありません。

ついカッとなって禁止や命令語のオンパレード、感情的な言葉を吐いてしまい、寝顔を見ながら「ごめんね。ごめんね。」と反省することもしばしば。子育てのイライラとうまく付き合う方法はズバリ、私は子どもとの「知恵比べ」だと考えています。イヤイヤ期特有の「自分で!」も、例えばでかける前にいくつか靴を並べておいて、「今日はどれがいいかな?」とあらかじめ声をかけて、でかける前からすきに履かせてみる。遊具から離れない時は、「これから一緒におやつを選びに行こう!よーい、ドン!」と他に興味をそらしてみる。偏食のひどいお子さんには、あれこれ調理法を工夫して時には一緒に作ってみる。

いかに感情的にならずに、子どもの心をつかむかゲームだと思って、知恵を働かせましょう。お子さんも成長するにつれて、だんだん賢く(ずる賢く)なるので、その手には乗らないぞ!といわんばかりに、新たな動きを発揮してきますが、そこは「亀の甲より年の劫」。内心、そうきたか・・・と思いながらも、お子さんよりも長く生きてきた暮らしの知恵がたくさんあるはずです。小学生になっても、基本この知恵比べは続けられます。

お子さんのキャラクターにもよりますし、親御さんの日ごろの関わり方にもよるので、一概にこうした方がよいという理想的なものはありませんが、各ご家庭で独自のゲームを編みだしていただければよいのです。どうして○○してくれないのと嘆くより、○○してくれるためにはどうすればよいかな?とさまざまな知恵をしぼり、お子さんの成長を楽しみながら実践してみてください。うまくいったらラッキー!うまくいかなくてもドンマイ!

親子の知恵比べゲーム、きっといい思い出になりますよ。

早めの介入を

2021年5月6日

早めの介入を

第22号:2021年5月号

 

 「ケーキ🎂の切れない非行少年たち」という児童精神科医の著作を読みました。認知の歪みにより、小学校低学年から極端に計算ができない、漢字が書けない、簡単な図形の模写ができない、運動が苦手といった本人の努力ではカバーできない苦労があっても、適切な支援を受けることができず、やがていじめの対象となり、そのストレスからいじめの加害者、ひいては非行にはしってしまうという悪循環について言及していて、大変感銘を受けました。詳細は、是非本書をご一読いただきたいのですが、われわれはお子さんたちの発達・発育を乳児期早期から継続的に診察できる立場にあり、非常に考えさせられることがあります。

乳児期後期の健診で、つかまり立ちやつたい歩きが全くできないお子さんに、以前は個人差があるから、1歳半くらいまで経過を診ましょうというのが主流でした。しかし、そこまで待って自然に歩行が出来るようになる子もいれば、ほぼ変わらないお子さんもいます。どちらにころぶかわからないのであれば、何もせずにただ半年待つよりも、積極的にリハビリ専門のスタッフによる歩行訓練等を取り入れていくことが、お子さんにとっても親御さんにとっても有意義だと私は考えています。また、1歳半健診で意味ある単語が全くでない、言葉の理解力も乏しく、視線が合いにくいなど気になる兆候があるものの、これまた2歳くらいまで様子を見ましょう、3歳で自分の名前が言えなかったら考えましょうと、結局何もしないまま半年~1年以上経ってしまい、状況が変わらないということはよくあります。

そのようなことから、当院では早期からお子さんの発達に積極的に介入する必要性を感じて、歩行リハビリをご紹介し、言葉に関しては市のおやこ相談や民間療育などに繋げています。われわれは、運動発達や精神発達の“アンバランス”という言葉を使っていますが、「遅れですか?」「障害ですか?」と自分の子どもはそうじゃないと受け入れられない親御さんもなかにはいらっしゃいます。けれど、1年後にやはりあの時先生の勧めていただいた通り、受診しておけばよかったと後悔されることもしばしば。何より一番苦労するのは、お子さん自身ですから。

早めの介入、お子さんの発育・発達を多くの目で見守る必要がありそうです。

友達100人必要?

2021年4月1日

友達100人必要?

第21号:2021年4月号

 

新しい生活様式の中で、新年度を迎えました。この春御入園や御入学のお子様方、おめでとうございます。さぞかし胸を躍らせていることでしょう。お友達できるかな?と少し不安もあるかもしれません。みなさん良くご存じの「1年生になったら♪1年生になったら♪友達100人できるかな」という歌。この歌詞に常々疑問をもっていました。

先生方がよく言う「みんなで仲良くしましょう」子どもたちだって、様々な人格をもった人間であり、みんな育ってきた環境も違うわけで、合う子合わない子がいて当然ですよね。それでも、“みんなで”を強要されるなんてたまったものじゃありません。休み時間に外で思い切り遊びたい子もいれば、ゆっくり絵を描いたり、本を読みたい子もいるでしょう。それでも先生方は、「みんな外で遊んでいるから、〇〇ちゃんも外で遊びなさいと」と半ば強引に勧める。それぞれやりたいことをやればいいのです。休み時間ですから。

もちろん、合わないからといって意地悪する、いじめたりするなんていうのはもっての他ですが、合わないからこそ無理に付き合わない。ソーシャルだけでなく、心のディタンスをとればいいのです。それでも、クラスメートとして協力して課題に取り組むときは、割り切って一緒にやればよい。お子さんが、「〇〇君は苦手だな、好きじゃないな。」と話すと親御さんは「そんなこと言うものじゃありません。みんなと仲良くしなさい。」と半ば呪文のように繰り返しますが、私なら「合わない子がいて当たり前だよね。そういう気持ちになるのは、自然だよ。だけどそれを本人にいってはダメだよ。わりきって付き合おう(笑)」と話します。

その子が抱いてしまって気持ちは否定せずに、人間関係が円滑にいくようなルールを何気なく話す。友達100人もいらないですよね。お互いに切磋琢磨しあえるような、素敵なお友達が数名できればいいけど、小学校時代ではなかなか難しいかもしれません。きっとその先でもみつかりますから・・・。

お友達付き合い、もっと気楽に考えましょう!!(ママ友関係もしかり)

サイコパス診断

2021年2月15日

サイコパス診断

第20号:2021年3月号

 

小学校3年生の女の子が、休み時間に1人で読書をしていたら、クラスメートの女の子がきて、「〇〇ちゃんは、サイコパスだよね~。」と言われました。その子は、最初何のことかわからず、どちらかと言えば文句に近いなと直感したようです。その後も事あるごとに言ってくるので、ある日帰宅後に母親に伝えると、「それはひどいわね。担任の先生に連絡しようか?」となりました。そこで女の子は、「いや、自分で解決したい。まだ先生にいわないで」と。

 

そこで、女の子と母親は“サイコパス”という言葉をネットで一緒に調べてみました。いろいろ難しい事が書いてあったけど、その子は(人の心がない人、愛情や優しさを持たない冷たい人、精神的におかしな人)と解釈しました。併せて載っていた“サイコパス診断テスト”も受けてみました。いくつかの質問に答えていくのですが、例えば平気で嘘をつく・後悔しない・感情がない・問題行動を起こすなどでした。どれも当てはまらず、私はサイコパスなんかじゃない!と強く思ったようです。

後日クラスメートからまた同じことを言われました。今度はきちんと「サイコパスって意味を知って使っている?精神的におかしな人のことだよ。私は違うから。」ときっぱり言ったそうです。そういうと、相手の女の子はそれ以上何も言い返せなかったと。

ただからかっただけかもしれません。最近知った言葉を使いたかっただけかもしれません。あるいは親御さんが日常的に使っているのかもしれません。それでも、むやみに言われ続ける方はたまったものじゃありません。親が先生に話して、やめてもらうよう頼むのも一つの方法かもしれませんが、子ども同士のいじめは年々陰湿になっています。ましてや、小学生も中高学年になると、自我もでてきて頭も良く働きます。

親が先回りして介入するよりも、子ども自身が解決する道をそばでサポートしてあげるのも、親としては大切なことかもしれませんね。

本当のサイコパス((+_+))にならないためにも・・・。

偏食はダメ?

2021年2月15日

偏食はダメ?

第19号:2021年2月号

 

「残さず食べなさい!」「好き嫌いしてはいけません!」何十年も当たり前のように言われ続けてきたこの言葉。飢えが厳しい戦時中ならいざ知らず、飽食の時代にはたして当てはまるでしょうか?

 

食べる量なんて、その子その子によって違います。1回量が少ないお子さん、食べることに貪欲でおかわりするお子さん。年齢や個性によって違って当たり前なのに、なぜあらかじめ大人が感覚的に決めて出した量を、間食しなければいけないのでしょうか?食べないと「なぜ残すの?」と怒られる。

好き嫌いだってしかり、味覚は人それぞれ違うものであり、今の時代に特定の野菜が食べられないからといって、栄養が偏ることは考えにくいでしょう。(もちろんお菓子でお腹がふくれてしまうことは賛成しません)「好き嫌いが多いと大きくなれないわよ。給食で困るでしょ。」と嫌がっているのに無理やり脅して食べさせる。

本来家族の食卓は、楽しく「おいしいね」と言いながら囲むものなのに、親はキーキー言いすぎてストレス、嫌いなものを強要される子どもは地獄。食育なんてあったものじゃありません。

 

大人だって苦手な食材(ちなみに私は牡蠣が食べられません←アレルギーではない)はありますし、昨今食物アレルギーの増加に伴い、根性で食べるなんてナンセンスなはずです。アレルギー食材であれば、誤って食べれば、事故につながることも・・・。

 

もちろん、食べてもらう工夫(調理方法や一緒に料理する等)をすることは大いに結構ですが、子どもの頃の好き嫌いなんて所詮、大人になったらほぼ克服されていますから。今多少の偏食でもいいじゃないですか。

 

もういい加減古い呪縛から解放されて、家族で楽しい食卓を囲みませんか。

良い習慣の力

2021年2月15日

良い習慣の力

第18号:2021年1月号

 

コロナ一色だった2020年。新しい年を迎えましたが、まだまだ収束しそうにありません。感染対策をとり、新しい生活様式を受け入れながら、もとの生活に戻るにはもう少し時間がかかりそうです。(おそらく2022年頃かと)

 

日々の生活の中で、新しいものを習慣化することはとても難しい事です。なぜなら、人間は変化を嫌う生き物だからです。ただ歯磨きや入浴は誰でも当たり前のようにやっています。虫歯になるまで一切歯磨きしない人なんていませんよね。毎日続けられるのは、必要だと自覚しているからです。

 

当院で喘息やアトピー性皮膚炎の治療、花粉症の舌下免疫療法を始めても、どうしても続けられない方がいます。お薬の飲み忘れやよくなるとスキンケアもやめてしまい、舌下錠もやったりやらなかったりで、大量にあまってしまう。今日明日目に見えた変化を感じられないから?症状がおちついているから?やってもやらなくても本人が困らないから?

内服やスキンケア、舌下錠などに要する時間は数秒~数分以内で、歯磨きよりも楽なはずです。毎日30分以上かかるようなものであれば、相当な強い意志がないと続けるのは大変ですが、数秒~数分以内できることを忘れてしまうのは、大事だと思っていないつまり習慣にできていないからです。

 

たとえばピアノを習い始めたお子さんが、いきなり曲を弾けるようにはならないですよね。音階を覚えて、右手だけ、左手だけ、左右併せて毎日少しずつ練習して、気が付いたら半年後1年後に弾けるようになっている。計算ドリルを1日1枚ずつやっても、急に計算力は上がりませんが、続けていくことで気が付いたら計算力がついていたということも。

2021年の幕開けです。すぐに効果が得られなくても、1年後のよりよい自分を想像して、日々の生活に良い習慣を少しずつ加えていきましょう。

 

アレルギーにしたい?

2021年2月15日

アレルギーにしたい?

年末特別号

 

たとえば虫歯でもない歯の検査や治療をされたらどうでしょう?折れてもいないのに骨折として診断されたらどうでしょうか?みなさん誤診だ!と怒るのではないでしょうか。

 

では、アレルギーではないのに(その可能性が低いのに)アレルギーとして診断されていたらどうでしょう?特に食物アレルギーは、誤った診断が今も尚存在しており、血液検査の結果だけで、複数の食物除去を長期間指示されていることは珍しくありません。お子さんにとっては非常に不利益ですね。

 

当院に相談にいらっしゃる親御さんの中には、アレルギーの可能性が低い旨を伝えると、「あと何度こういう症状が起これば、アレルギーと認めてもらえるのですか?(泣き)」「どうして1回診察しただけでアレルギーじゃないと言えるのですか?(怒り)」というように、泣いたり怒ったりする方が一定数いらっしゃいます。決して、アレルギーではないと断言しているのではなく、また診察のみでそう判断しているわけでもなく、これまでの症状のエピソードや肌の状態等総合的に判断して、現時点ではその可能性が低いから、すぐに血液検査をする必要がない旨、今後の食べ進め方やどのような症状がでれば積極的に疑うのかをご説明しているのですが・・・。

 

もちろん症状や経過から強く疑えば、こちらから採血が必要な旨をお話しして検査します。ただ想像してみてください、赤ちゃんを採血する場面を。血管は見えませんし、複数のスタッフで泣いて暴れる赤ちゃんを抑えてと非常に難しく、また赤ちゃんにも大きな負担をかけてしまいます。冒頭の虫歯でもない歯を治療されたら、親御さんは怒ると思いますが、アレルギーの可能性が低いとお話ししても、とにかく採血してくださいの一点張りの方がいます。正直赤ちゃんに辛く痛い思いをさせることへの抵抗が、低いように感じます。

 

昨今乳児期から保育園に行く事情から、自宅では問題がないのに園で症状がでてしまうと、園の先生が非常にナーバスになり、受診して血液検査をしてくるよう求めるケースが見受けられます。病院では必要ないと言われ、園からは採血ありきで話をすすめられ、板挟みになることもあるでしょう。そんな時当院では、直接園の先生に説明をしますから、園からご連絡いただいてもいいですよと伝えます。ところが、直接園の先生からご連絡がくることは、非常にまれです。

 

大人は自分で判断して、検査をするかどうか、治療を受けるかどうかを決定できますが、子どもはそうはいきません。本当に必要な検査や治療であれば、多少の負担は仕方がありませんが、可能性が低いのにいきなり検査をするのは、お子さんにとってどうでしょうか。

 

せっかく相談にいらしたのだから、まずはわれわれの説明を聞いたうえで、それを冷静に受け止めて実践してみること。子育てのすべての場面において、感情的にならずに、状況を冷静に判断し行動することは本当に大切です。

 

医療者も保護者も、勝手にアレルギーの病気を作り出してはいけませんから。

 

 

 

 

 

 

 

なかなか治らない?

2021年2月15日

なかなか治らない?

第17号:2020年12月号

 

0歳1歳のお子さんを、保育園に預けて働いている親御さんからよく聞く言葉です。「なかなか治りません」

 

生後半年で、母親から受け継いだ免疫はほぼ半減します。1歳前後ではほぼ0に。ここからは、自身の免疫を働かせるしかありません。生後2か月からのワクチンは、特定の病気(かかると重症になる)の免疫をつけるものであり、風邪のウイルスのように次から次へと変異して数百種類ある病原体に対しては、あまり効果を発揮しません。もちろん人には生まれ持って存在している自然免疫がありますが、乳児の免疫機能はまだまだ未熟です。

 

ウイルスの種類によっては、単純な鼻かぜではおわらず気管支炎をおこし、ときには二次的に菌が感染して肺炎を起こすこともあります。登園すればさまざまなウイルスにさらされますが、乳児は自分で手洗いやうがいもできません。ましてやマスクもつけられません。ある程度繰り返し暴露されて、自身の免疫を獲得していくしか方法がないのです。熱がないからといって、まだ完全に回復していない状態で登園させれば、新たなウイルスに感染します。気が付けば2-3週間咳と鼻汁がとまらない、ときにぜいぜいするなんてことは誰もが通る道なのです。

なかなか治らない・・・。病院の処方薬は、ウイルスを直接やっつけるお薬ではなく、あくまで症状を和らげるだけ。つらい咳に対して、からむ痰を出しやすくする程度です。一体誰が治しているのか?それは本人です。本人の免疫の機能によってウイルスを排除しているのですが、先述の通りまだまだ未熟です。そんな時は、登園させずに1週間くらい休ませるしか他に手立てはないのです。

 

仕事を休めないから・・・。こんな声も聞こえてきます。はたしてそうでしょうか?共働きであれば、お母さんが1日有給をとって自宅で過ごす、お父さんも1日有給をとって自宅で過ごす。今の時代ならテレワークだってある。土日と併せると4日間確保できます。その他病児保育を利用したり、シッターさんに自宅に来てもらったり、祖父母の力を借りたり、そうやって多くの人の手や利用できるサービスを活用しながら、感染リスクの高い0歳1歳時期を乗り切るしかないのです。

途方もない話しのようですが、これがずっと続くわけではありません。2歳半、3歳にもなれば、驚くほど感染する回数が減ってきます。そこまでの辛抱と言えるのです。お子さんを第一に考えた生活プランを組み立てることが、なにより大切です。

 

子育ての道のりはまだまだ長いものの、振り返って0歳1歳の育児をやり直すことはできません。「なかなか治らない」はお子様からの切実なサイン(幼い児に心身ともに相当の負担をかけている)と思って、思い切って休ませましょう。それができる様にさまざまな方法を考えましょう。

 

組織で働いていれば、仕事の代わりは必ずいます。でも、あなたのお子さんの親の代わりは他にはいませんから。

情報を味方に

2021年2月15日

情報を味方に

第16号:2020年11月号

 

ネットで検索すれば何でも欲しい情報が手に入る時代、その手にした情報は日々の生活に本当に役に立つものでしょうか?

 

微熱が続くので心配だと来院された小学生のお子さんとそのお母さん。どうやら「微熱・子ども」で検索したら、「小児がん」とでてきたため、小児がんではないかとのこと。もちろん、小児がんの初期の症状には微熱が続くというのがないわけではありませんが、反対に微熱のお子さんで小児がんだった方がいったいどれほどいるでしょうか。そもそも小児がん(0~14歳)の罹患率は、人口10万人あたり12.3人です。実に0.0123%、これはネットでも楽に調べられる数字です。まずは、お子さんの様子をよく観察して、このところ学校や習い事で疲れていなかったかな?急に涼しくなったから体調を崩したのかな?週末はゆっくり休ませてみようかなと考えるのが自然な流れではないでしょうか。微熱=小児がんはあまりに飛躍しすぎといえます。他にも、頭痛=脳腫瘍、鼻血=白血病、首のしこり=悪性が心配等、上げればきりがありません。

 

どれも、情報に惑わされ、得体のしれない不安にさいなまれてしまった結果ではないでしょうか。あるいは検索しなければ、知らなければ発想しなかったでしょう。ある物事を大変よく理解している、または全く知らなければ「偏見」は生まれません。中途半端な情報に一喜一憂して、なんだかよくわからないけど怖い・不安・心配の成れの果てが「偏見」です。情報を鵜呑みにして、あたかも自分の考えかのような錯覚におちいる、これはまさに思考停止状態です。

 

日夜垂れ流される情報の中から、本当に信頼できる情報を探し出し、さらにその情報が自分や家族にとつて本当に有益なものなのか、今一度しっかりと自分の頭で考えるくせをつける必要がありそうです。

情報を味方にして、穏やかな日々を送りたいものですね。

 

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