京都探訪に思いを馳せて
2024年11月2日
京都探訪に思いを馳せて
第64号:2024年11月号
先日第73回日本アレルギー学会学術大会のため、京都を訪れました。学会参加が目的のため、ホテルと会場である国立京都国際会館の往復のみで、残念ながら今回は観光できませんでした。京都駅に降り立った際の、あまりの混雑ぶりにオーバーツーリズムを肌で感じました。ホテルのエレベーターでお話したベルギー人の男性は、もう20回以上訪日しているとのこと。われわれがそんなに複数回特定の国に旅行しないことを考えると、大変驚きました。2-3週間のお休みを確保して列島縦断する方も多数いて、やはり東京や京都は外せない様です。それだけ日本が魅力的な国であることを、誇りに思いました。
昨年観光で京都を訪れた際は、銀閣寺から哲学の道を歩いて、永観堂や法然院、大豊神社を巡り、水路閣が美しく2時間サスペンスでも登場する南禅寺、広大なお庭が素晴らしい平安神宮を巡り、翌日は伏見稲荷、宇治に足を延ばして世界遺産の平等院鳳凰堂を巡りました。京都は見どころが多いのですが、修学旅行のようによくばらず、エリアを決めてじっくり拝観すると大人旅になることがわかりました。「そうだ、京都、行こう。」は東海旅客鉄道が1993年から実施しているキャンペーンだそうで、30年前に心から京都に行きたいと思っていなかったことを考えると、わびさびを感じる年齢になったのでしょうね。
そして、次京都に行ったらどのエリアをじっくり回ろうかと考えていた帰りの新幹線、名古屋を過ぎた辺りで、「2号車で急病人がでています。この中でお医者さんいらっしゃいませんか?」のアナウンス。ゴールデンウィークに引き続き、今年2度目です。慌てて行くと、30代のスーツ姿の男性が窓際の席で気分が悪いとのこと、迷走神経反射(疲労や緊張、睡眠不足等で副交感神経の1つである迷走神経が刺激されて、反射的に血圧や脈拍が下がる)と考え、座席3つ分に横に寝てもらい、枕はなかったので他の座席からシート部分だけをとりだし、足元に2つ重ねて入れて、血圧を測ろうとしたのですが聴診器がボロボロ過ぎて断念し、パルスオキシメーターを指につけ、頸動脈や橈骨の脈もしっかと触れており、不整脈もないことを確認していると、少しずつ回復されてきたので私は退散しました。緊急停止の必要は?と聞かれ、その必要はないですと即答し品川を過ぎた辺りで、女性の車掌さんがその男性が無事に品川で降りたことを報告にきてくださいました。今後新幹線に乗る際は、マイ聴診器必要かな。