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不安要素との向き合い方

2023年2月28日

不安要素との向き合い方

第43号:2023年2月号

 少子化のあおり、中学受験熱が年々加速しています。昨今は、親御さんとお子さんが隣に座って勉強し、スケジュールもすべて親御さんが管理するといった運命共同体的な関り方がどちらかといえば主流となっている模様です。「中学受験は親次第」といったキャッチコピーが巷に流れ、子どもの成績は親の責任といわんばかりに、(親の)競争も激化しています。先日教育のプロの対談を読んでいたところ、とにかく親御さんの不安が強く、「受験に送り出す前にはどんな言葉をかけたらよいか?」「受験の移動の際には、何を食べたらいいのか?」「計算が苦手でやりたがらないからどうしたらよいか?」等後から後からすべての細かい事柄においてでてくるとのこと。

その記事を読みながら、親は一体どこまで子どもに向き合えばよいのだろうかと私なりに考えました。もちろん年齢にもよりますが、勉強や習い事のみならず、お子さんの具合の悪い時もそうです。受診されて、まだでていない症状や今後こうなったらどうしようという親御さんの不安を、必要以上にご質問される方がいらっしゃいます。わからないから不安になるのも理解できますが、残念ながら医療の世界に絶対大丈夫はありません。また状況は刻々と変わっていくものです。すべてはお子さんの現状を、観察するところからはじまるのではないでしょうか。当初の様子と明らかに変わるようであれば、何事もその時点で相談すればよい。つまりは「なるようになる」ということです。どんと構えて、何事もことが起こってから考え対処すればいいのです。

受験の時に何を食べたらいいかなんて、親子で楽しく相談して決めればいいことではないでしょうか。どんな言葉をかけたらよいかだって、お子さんの頑張りを間近で見てきた親御さん自身が考えた、心からの励ましの言葉をかけてあげればいいのではないでしょうか。全てにおいて正解はなく、各家庭によって違って当然ですし、うちはこうしています、こういう親子関係を築いていますともっと胸を張っていただいて良いと思います。

転ばぬ先の杖ではなく、転んでから考えて立ち上がればいい。

親が思うより子どもはたくましので、親が必要以上に不安に苛まれる必要はなく、「なるようになる」の精神で日々おおらかに過ごしましょう。

             (と、いつも自らに言い聞かせています。)