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適性を知るには

2022年9月27日

適性を知るには

第38号:2022年9月号

 誰しも得意・不得意、向き・不向きはありますが、自分で壁を作ってしまうこともしばしば。先日元TV東京プロデューサーの佐久間宣行さんの著書を読んだ際に、その道でずっとやってきた人が「君ならこれ、できるよ」というポジティブな声をかけてくれたら、その声には耳を傾けようという一文があり、大変共感しました。

私自身、大学卒業後は女性診療を志していたため、内科や産婦人科を中心に研修していました。小児科は、わずか3か月だけ。自然分娩も50件以上立ち合い、緊急帝王切開や婦人科の手術も経験させていただきました。自身が体調を崩したことがきっかけで、当時勤務していた病院の院長(元横浜市立大学助教授:専門は小児血液)に小児科にくるよう勧められました。医師になってすでに4年目の秋です。小児科医になる道を全く考えてこなかった私にとっては、今考えてもなぜその先生が私を誘ってくださったのか正直わかりません。両親も、当時は大変驚いていました。そして気が付けば今年医師になって22年目の秋を迎えます。

最初の恩師は血液専門でしたが、2番目の恩師はアレルギー専門の指導医でした。その際も、自らアレルギーを志そうと思ったわけではなく、一緒に診療しようと誘われて多くの患者さんに学ばせていただきながら、気が付けばアレルギー専門医となっていました。向いているとか向いていないとか、深く考えたことはありません。ご縁や与えられた環境の中で、淡々とやってきて今があります。

 「この子は、○○が苦手だから。」「○○に進んだ方がいい。」とかく決めつけてしまいがちですし、家族にそう言われると本人もそう思い込み、可能性の芽が摘まれてしまう可能性も。成長と共に出会う人や影響を受けるものによって、趣味や嗜好、興味関心は変わります。自分ではこれをやりたいと信じて進んできたものに打ちのめされたり、逆に自分では苦手と思っていても、やってみたら周りからすごく評価されたりすることもあります。

他人からの客観的な評価は正しく、自分では見えなかった適性に気付かされます。自身で壁を作らず、フラットな気持ちでいろいろなことに挑戦してみてください。(特に人から誘われた時には)

みなさんの適性は、意外なところからみつかるはずです。