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手放す勇気?踏みとどまる覚悟?

2022年9月27日

手放す勇気?踏みとどまる覚悟?

第39号:2022年10月号

 苦しい状況に陥った時に、手放す勇気か?踏みとどまる覚悟か?どちらが必要でしょうか。どちらもしかりだと思いますが、「ピンチはチャンス」というように、苦しい時こそ踏みとどまって少ししんどいけれども頑張ってみると、手放してしまっていたら決して見ることのできなかった景色が、そこには広がっているものです。

以前勤務していた病院を辞めようかどうしようか悩んだ時に、辞めたら今より楽になるけれど、小児科専門医とアレルギー専門医を取得しないで辞めたらきっと後悔するだろうと考えました。そう、この後悔するかどうかというのがポイントになる気がします。おかげさまで踏みとどまりどちらの専門医も取得してから退職し、その後1年半の準備期間を経て開業し、5年の月日が流れました。今考えても、あの時手放さずに踏みとどまったからこそ今があると確信しています。そうでなければ、今の景色はみえていなかったはずです。

 何かを成し遂げるには、必ずと言っていいほど痛みを伴います。好きなことを一時我慢して、集中して打ち込む必要があるからです。そういう経験をたくさんすればするほど、今は頑張る時だなという感覚が研ぎ澄まされていきます。そして、苦しい時はあまり先を考えないで目の前のことに集中して取り組むと、意外に苦しさが半減します。やるべきことを淡々とこなしていく、そこにあまり感情をのせないで、いい意味でやり過ごすということです。

 ただし、手放す勇気を選択した方がいい場合が一つあります。体や心を壊してまで踏みとどまらなければいけないものなど、この世の中には何もないということです。このままでは、体も心も蝕まれてしまう、もうすでに少しずつ蝕まれていると感じたら、気持ちよいくらいに手放しましょう。結婚式で、ブーケトスする新婦さんのイメージで、空高く放り投げてしまいましょう。きっと誰かが、それをキャッチして何とかしてくれるはずですから。

 後悔しないかどうかで判断、基本は踏みとどまってあまり先を考えずに、目の前のことに集中してやり過ごす。そして踏みとどまった先に見えた景色を楽しみましょう。ただし心身の不調をきたしそうならば、すぐに手放す勇気を!