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人と違うことを恐れない

2022年7月23日

人と違うことを恐れない

第36号:2022年7月号

 「隣の芝生は青い」「無いものねだり」とはよく言ったものです。つい自分のお子さんと他人のお子さんを比べて、このような状態に陥ってしまうことはありませんか。友達が多く活発で、ランドセルを置くと宿題もせずに遊びに行ってしまうお子さんだと、いつもおとなしく穏やかなお子さんが羨ましく思えますし、逆もまたしかりでうちの子もっと社交的になって欲しいなと願うものです。その他にも足の速い子、勉強ができる子、ピアノが上手な子を見ては、うちもああいう才能があったならば・・・。

また、親子といえども当然気質は違います。こういう時は普通こう考えて、こう行動するでしょと親御さんが思うことと、お子さんが全く違うことをした時に、著しくイライラするのは期待と現実のギャップが大きいからです。もちろん、道徳的・倫理的・法的におかしいことをした際はきちんと叱らないといけませんが、そうでなければ本来違っていて当然です。もともと違う人格なのですから。

最近は小学校の授業でもディベート(討論)があり、一つのテーマに関して肯定派と否定派に分かれて討議することや、ペットを飼うなら犬派か猫派かといった正解はないが、各々のプレゼンを通して意見を分かち合ったりしているようです。違いを受け入れて認め合うこと、お互いを尊重し合うこと、これは家庭の中でもとても重要なことではないでしょうか。そうやって育てられたお子さんはきっと、学校でも社会でも相手と自分との違いを認めて、共存できるはずです。また自分が人と違っても不安にならず、自己も肯定できるのではないでしょうか。

個性や才能は本当に人それぞれです。他人のお子さんを羨む前に、また自分と違うことにイライラする前に、ご自身のお子さんの素晴らしさをじっくり観察してみませんか。おとなしいと思っていたけれど、意外にしっかりと人前で意見を言えていたり、我慢強かったり、めげなかったり、絵が上手だったり、読書が好きだったり、よく人間観察していたり、きちんと挨拶ができていたり、日常の忙しさの中で見落としているお子さんの才能を、どうぞこの夏発掘してみてください。金銀財宝お宝はまだまだたくさん眠っているはずです。

 恐れることなかれ、人と違って当たり前。素晴らしい人格を認めて、尊重して、秘めた才能を伸ばしてあげましょう。