価値観のバージョンアップ!
第6号:2020年1月号
新しい年を迎え、時代は平成から令和へと移り変わるものの、古い慣習や価値観にとらわれ、なかなか変われない組織が世の中には少なくありません。医療界もまた例外ではなく、私など未だに生意気だと言われることもありますが(>_<)めげずに頑張っております。
小学2年生の時、大学を卒業したばかりの新任の女の先生は、忘れ物をすると教室の後ろに児童をたたせ、ひとりひとり鼻ピンやデコピンをしていました。鼻血をだして泣き出す子もいて、もちろん私もされました。風船を忘れた日には、頬に油性ペンで大きく“ふうせん”と書かれました。悔しくて情けなくて、あえて消さないで頬を手で押さえ、放課後学童の先生に見せたことを今でもよく覚えています。今だったら大問題になるでしょうが、昔はまかり通っていました。
子育てにおいてもまたしかり。先頃、厚労省が体罰に関する指針案をまとめました。①口で3回注意してもいうことを聞かないので、頬を叩く。②大切なものにいたずらしたので長時間正座させる。③友達を殴ってけがをさせたので、同じように殴る④他人の物を盗んだので、罰として尻を叩く。⑤宿題をしなかったので、夕ご飯を与えない。これらは体罰として指定された具体例です。宿題を忘れたかつお君やのびた君が、廊下で長時間立たされているなんて光景は、漫画の世界ではよくありましたがこのご時世では完全にNGとなります。
後を絶たない凄惨な虐待事件、いじめや体罰それに伴う不登校等、問題は山積みです。少子化が叫ばれる中、新時代に子どもたちの健全な心と身体の成長を、大人たちがどのように守り育むか。いまこそ古い価値観にとらわれず、心ある議論をするときではないでしょうか。自分たちの育ってきた古き良き時代の素晴らしい部分は残しつつ、悪しき慣習や偏った考えを捨てて、新たな発想をしていく必要がありそうです。
いつまでもWindows95のままではだめなのです。価値観もまたバージョンアップ!をしていきましょう。