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専門家と繋がる

2025年3月1日

専門家と繋がる

第67号:2025年2月号

 勤務医時代、お子さんの受診にいらしたお母さんが「〇〇クリニックで処方されたこの薬(抗生剤)、強いから飲ませない方がいいとママ友に言われたので飲ませませんでした。」最近でも、「喘息治療について夫と相談して、今はまだいいねってなったので、やりません。」もちろん助言を受けた相手、相談した相手は医療従事者ではありません。医療従事者は、患者さん(小児科の場合親御さん)が納得して治療を始められるように、そのような診断にいたった経緯を丁寧に説明し、医療者に対して信頼を持ってもらうことが前提にあります。

ただどれだけ説明を尽くしても、われわれ医療者と信頼関係を築いてもらえず、自己判断でやらない、始めたけど途中でやめてしまうということは多々あります。必要性や優先性を感じられないということもあるでしょう。大人であればご本人が治療を拒否しても、ご自身の意志で責任を持って選択できますが、お子さんの場合そうはいきません。もちろん医療者側にも問題があり、納得した説明を受けていないのにただ処方だけされた、たくさん薬をもらいすぎてどれを飲んでいいのかわかないというケースも見受けられます。薬を処方する側にも、相応の責任が問われます。なぜなら病院で処方される薬には、必ず副作用が伴うからです。副作用のないお薬は、作用もしません。

だからこそ、信頼できる専門家と繋がって欲しいと常々思っています。冒頭のママ友やパートナーの事例のように、専門家でない人の意見に惑わされず、お子さんにとって今何が必要なのかを冷静に考え、判断していただきたいものです。私自身、信頼できる内科・婦人科・歯科・皮膚科の先生方に診ていただいたり、治療していただくことがありますが、自身が医療従事者であっても勝手に自己判断や解釈せず、教えていただいたことを改めて学んだり実践しています。

 もちろんこの話は、医療分野に限りません。正しい情報や知識を得るには、その分野で長年経験を積んでこられた、信頼できるその道の専門家と繋がることが、早期解決の一助となることを確信しています。繋がった後も一方的に依存することなく、ご自身も学びそれを実践する姿勢が問われます。

 専門家と繋がり、信頼関係を築き、さらにご自身も学び続けましょう。