旅立ちはフリージア
2022年2月24日
旅立ちはフリージア
第32号:2022年3月号
昨今、SNSで気持ちを楽に伝えられてしまいますが、家(いえ)電しかなかった昭和な人間としては、今もアナログ感が大好きです。中高の親友から送られてきた、直筆のお手紙とフリージアの香りのアロマキャンドル。
「本来送るべきものとは違い失礼かなと悩みましたが、嘉代ならきっと受け入れてくれると思って。」そこには昨年他界した私の母へのお悔やみの言葉とともに、彼女とお母さまの素敵なエピソードが記されていました。卒園式の時に、フリージアの小さな花束を母親から送られ、幼心にお花をもらうって素晴らしいな、意味のあることなのだろうなと思ったそうです。それ以来、フリージアの甘い優しい香りに母の愛を感じるようになったのだと。だから「ふとした時に、このキャンドルをたいて、お母さまをおもってくれたら・・。そんなふうに思い贈らせてもらいました」彼女からの心温まるメッセージに感動しました。
聖子ちゃんの歌に「旅立ちはフリージア」という曲があります。(聖子ちゃんはスイトピーだけではないのです。)思わずユーチューブで流して、親友からの優しい気持ちを受け取ったのでした。ユーチューブで聴くあたりは、アナログではないのですが・・・。
大学受験をめぐって、信じられないニュースが舞い込んできます。もちろん勉強も大切ですが、中学高校の多感な時期に、大人になってからも心を通わせられるような、素敵な親友との出会いや思い出を築くことの方が将来人間として何倍も豊かで価値のあることだと私は思います。
この3月で卒業を迎える皆様へ、どうぞ一生の友となるような素敵な出会いがこれから訪れますように。私も優しい気持ちで心の中でフリージアの花束を皆様へ送りたいと思います。旅立ちはフリージア。