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のびのびとしつけの境界線

2021年2月15日

のびのびとしつけの境界線

第13号:2020年8月号

 

診察室でふざけたり、騒いだりするお子さんがいます。もちろん0歳1歳児のお話しではありません。4-5歳や小学生のお話しです。我々が親御さんに病状を説明していると、大きな声をだしてうろうろしたり、話を遮ったり。もちろん発達障害の要素を持っているお子さんもいますが、そうではないのに何を言っても聞かない、親御さんが何も言わないことも多々あります。そんな時私は、その子の目をみて「今お母さんと先生大切なお話ししているから、ここにいるなら静かに座っているか、ここで待てないのであれば向こうで本を読んで待っていて。どうする?」と子どもに直接話しかけ、選択肢を与えて本人に決めてもらいます。あまりにも目に余るときは、はっきりと「静かにして」と一言短く注意することもあります。

本来受診の前に病院はどういうところなのか、騒いだりふざけたりしても良いところなのか、きちんと親子で対話する必要があるのではないでしょうか。もちろん病院に限りません。公共の施設や交通機関、その他すべてに言えることです。何も言わない=のびのび育てることではありません。日常的に命令や否定や禁止語ばかりを並べても、子どもには伝わりません。それどころか、何を言われてもスルーしてしまう。きちんと伝えるには、理由や説明が必要です。どうして?何で?自分がその立場だったら?親自身もまた明確な考えをもっていなければ、子どもと対話できません。きちんと約束を守れた場合は認めて褒めてあげる。できなかったときはしかりつけるのではなく、どうしたらできるか一緒に考え、反省し次につなげる。

のびのびとしつけの境界線。社会性の基盤は家庭から、将来社会にでても恥ずかしくない人間性を養うには、人として大切なこと、必要なことを幼い時から親子で話しあい、子どもの意見を認め、励まし、サポートしていく。その先に、本当にのびのびしたお子さんが育っていくのではないでしょうか。

 

のびのびのベースは、基本的なしつけから。