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情報の大切さ

2021年2月15日

情報の大切さ

第10号:2020年5月号

 

自分の辛さや苦しさを言葉で表現できない乳幼児にとって、親御さんからの情報はまさに頼みの綱です。いつから症状が始まって、どのように変化したのか、だんだんひどくなっているか、食欲や活気はいつもと比べてどうか、熱の経過は、集団生活をしているか、その園ではどんな感染症が流行しているか、兄弟はいるか、ワクチンはきちんと接種しているか、これまでどんな病気にかかり治療してきたか。

当院で母子手帳やお薬手帳を必ずご持参いただくのは、その中にも必要な情報がたくさんつまっているからです。出生時の状況や乳児期の発達、ワクチン接種歴など、また当院を受診される前に他院でどんな治療をしたかなど、どれもこれも大切です。

 

受診されて、すぐに診断がつくことは意外に少ないものです。病院に来ればすぐに診断がついて、治す薬をもらえると考えている親御さんは意外に多くいらっしゃいます。しかし、われわれが診ているのはお子さんの全身状態(体温・心拍数・呼吸数・喉や耳、胸やお腹の診察)から客観的に判断して、今の状態は緊急性を要するような状態かどうか、いわゆるトリアージしているのです。その上で、必要であれば検査を行い、今日の診たて(現在考えられる病状)を説明し、自宅での療養ポイントや、状況が変化した際は早めに受診してもらいたい旨をお伝えしています。

そう考えると、われわれと親御さんはお子様の体調をお互いに見守っていくパートナーなのです。信頼関係が必要です。病院に連れてきて終わりではなく、病院にくる前の状況、きて診察を受けた時、その後とお子さんの病状は刻々と変化していきます。良くなる場合、横ばい、残念ながら悪化していく場合もあります。

日頃からお子さんの様子をよく観察していただき、受診の際にはどうぞ必要な情報を的確にお聞かせください。その情報こそが、お子さんが元気になっていくために必要な治療に直結するのですから。