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迷惑行為の背景にあるもの

2024年5月2日

 

迷惑行為の背景にあるもの

第58号:2024年5月号

 医師約70人がGoogleの口コミに関して提訴しました。インタビューを受けた医師は、必要のない薬だから処方しなかったが、処方してもらえなかったと一方的に口コミに書かれた。スタッフの悪口を書かれた、病院が閉院したと嘘の情報を流された等多岐にわたっています。

もちろん当院も例外ではありません。最近でも、息が苦しいのでマスクを着用せずに来院したいという電話の申し出に対して、院内の感染対策(症状がなくても、お互いに潜伏期間で感染させてしまう可能性があるため)なので着用をお願いすると、感染を100%防げるというエビデンスを示してほしい、文章で出してほしいとのことでした。午前診療でものすごく忙しい時間帯に電話をかけてこられたので、その対応のためにスタッフの本来やるべき仕事が奪われました。

また午後は一般診療をやっていないので、症状ある時は午前受診をとみなさんにお願いしているにも関わらず、症状がでてきたから午後の予約時に定期薬処方と一緒に診て欲しいとの依頼がありお断りすると、きれて文句を言って電話をガチャンときられました。他にも、ネット予約をとらずに発熱外来に電話をかけてきたので、ネット予約をしていないので〇〇番目の診療になりますと説明すると、そんなことはホームページに書かれていない、なぜネット予約をとらないことをそんなに責められるのか、この件は口コミに書きますからねと言って電話をきられました。2年半ほど前には、私個人や家族に対しての直接的な脅迫もありました。完全に一方的な逆恨みでした。(あまりに酷い内容なのでここには記載できませんが)

 ここに書いたことはほんの一部に過ぎません。無断キャンセルや予約時間に連絡なしで遅れてくる、親が欲しい薬を一方的に要求してくる、説明に納得しないで居座り、その後きれてお金を払わずに帰るなど、迷惑行為が後を絶ちません。そのため、院内に迷惑行為に関する張り紙をし、流山警察署にも相談して連携をとってもらうことになりました。われわれ医療者も生身の人間ですから、正直そういう迷惑行為には傷つきますし心が荒みます。

都がカスハラ条例を作ったように、飲食店やホテル、公的な機関(区役所や市役所)、保育園や学校でも常日頃から起こっているのです。では、どうしてこういう迷惑行為が後をたたないのでしょうか。それは人間的な未熟さに起因していると思っています。自分の思い通りにならない時に感情的にきれる、きれていいと思っている。怒りを相手にぶつけることで従わせようとする。怒る原因を作った相手が悪いと一方的に思わせて、自分に有利にことをすすめようとする。そういう心理が働いているのではないでしょうか。

「金持ち喧嘩せず」という言葉の意味は、お金を稼ぐようになる人は、理性的な人が多く(なかにはそうではない人もいますが)、感情的にならずに冷静に判断して、ことの解決にあたるということだと私は解釈しています。また物事の本質を見抜く力を持ち、礼儀や礼節を重んじることができるからトラブルにならないのではないでしょうか。

 年齢は数に過ぎず、歳を重ねたからといって大人になれる(人間的に成熟できる)わけではありません。また、偏差値や学歴、社会的地位もあまり関係ありません。いくつになっても学び成長できるからです。多くの失敗や挫折を経験して、しっかりと自分の頭で考え、時には人の力も借りて乗り越えてきてこそ、人とし成熟していけるのではないでしょうか。

 親が感情的にきれる行為を繰り返し見てきた子どもは、自分の思い通りにならなければ感情的にきれていいのだと認識していくことでしょう。それが正当な行為だと疑わなくなるでしょう。当院に迷惑行為をする方々もまた、その親からそのように育てられてきたのではないかと推察しています。子どもは思いのほか、親に直接言われたことよりも、親の生活習慣そして家族や他人に対する態度をよく観察しているものです。

 子どもの成長=親の成長でもあります。われわれ大人も、子どもたちとともに多くの学びの中で人間的に成長していきたいと改めて思うこの頃です。迷惑行為やそれをする人たちとは今後も引き続き決別し、お互いに敬意を持って信頼関係を築いていける方々の幸せに、ほんの少しばかりでもお役にたてれば幸いです。